特定自主検査とは

事業者は、1年以内ごとに1回、特定自主検査を実施しなければ
なりません。それによって、機械の異常を早期に発見し、異常の
箇所を補修して、故障などによる労働災害を未然に防止し、
作業者の安全確保と機械の性能維持が図れます。

法令で定められた資格を有する検査者、または検査業者［労働大臣・所轄の労働基準局長から検査業者登録証を受けた者］のいずれかによって特定自主検査を実施することになっています。

安衛法　第45条，第54条の3、第54条の4

検査は、各機械ごとに定められた検査事項について実施し、特定自主検査記録表（チェックリスト）に確実に記録することになっています。

安衛則　第151条の21、第167条

検査の結果、異常を認めた場合は直ちに補修・調整・補充・交換などを行い、正常な状態に修復させ、その他必要な処置をとらなければなりません。

安衛則　第151条の26、第171条

検査の結果は、所定の特定自主検査記録表［チェックリスト］に次の事項を記録して、3年間保存しなければなりません。

安衛則　第151条の23、第169条
　検査年月日　検査方法
　検査箇所　検査結果
　検査実施者名
　検査結果の処置内容

検査が済んだ機械には、見易い箇所［運転席の付近など］に、検査を実施した年月を明らかにする標章（ステッカー）を貼付しなければなりません。

安衛則　第151条の24、第169条の2

作業者のため、機械のためにも、安全を確保することが必要です。　万一、検査や補修を怠り、災害・事故を起こした場合には、罰則が課せられます。

安衛法　第120条

整地・運搬・積込み用機械	ブル・ドーザーモーター・グレーダートラクター・ショベルずり積機スクレーパースクレープ・ドーザー ※
掘削用機械	パワー・ショベルドラグ・ショベルドラグラインクラムシエルバケツト掘削機トレンチャー ※
基礎工事用機械	くい打機くい抜機アース・ドリルリバース・サーキュレーション・ドリルせん孔機（チュービングマシンを有するものに限る。）アース・オーガーペーパー・ドレーン・マシン　※
締固め用機械	ローラー ※
コンクリート打設用機械	コンクリートポンプ車
解体用機械	ブレーカ

※印　上記に揚げる機械に類するものとして労働省令で定める機械

◎労働安全衛生法第１１９条（罰則）

次の各号のいずれかに該当する者は、６ヶ月以下の懲役又は３０万円以下の罰金に処する。
法第２０条（以下略）
（事業者は、前項の安衛則第１５１条の２１、第１６７条に基づく定期自主検査を行った場合において、異常を認めたときは、直ちに補修その他必要な措置を講じなければならない。）

◎労働安全衛生法第１２０条（罰則）

次の各号のいずれかに該当する者は、３０万円以下の罰金に処する。
　法第４５条第１項、第２項、第１０３条（前掲）